この記事でできるようになること
- FXが「何を売買して、どうやって利益や損失が出るのか」を自分の言葉で説明できる
- pips・ロット・スプレッド・レバレッジ・証拠金・ロスカットの6つの用語の意味が分かる
- 「1ロットで10pips動いたらいくら?」を早見表で確認できる
解説
FXは「通貨の両替」で差益を狙う取引です
FX(エフエックス)は「Foreign Exchange(外国為替)」の略で、日本語では「外国為替証拠金取引」と呼ばれます。難しそうな名前ですが、やっていることは海外旅行の両替とほとんど同じです。
たとえば、1ドル=150円のときに1万ドルを買ったとします。しばらくして1ドル=151円になったら、その1万ドルを円に戻すと151万円になります。買ったときは150万円だったので、差額の1万円が利益です。逆に1ドル=149円になれば、1万円の損失になります。
FXでは「安く買って高く売る」だけでなく、「高く売って安く買い戻す」という逆方向の取引もできます。覚えておいてほしいのは、損益は「どちらにどれだけ動いたか」と「どれだけの量を取引したか」の掛け算で決まる、という一点だけです。
1-1-01.png必ず出てくる6つの用語
このスクールで作るEA(自動売買プログラム)の設定にも、これらの用語がそのまま出てきます。今は「なんとなく意味が分かる」で十分です。なお、「ドル円(USDJPY)」のような2つの通貨の組み合わせを「通貨ペア」と呼びます。
pips(ピップス) 価格の動きを数える単位です。ドル円の場合、1pips=0.01円(1銭)です。「150.00円から150.10円に動いた」なら「10pips動いた」と言います。
ロット(Lot) 取引する量の単位です。MT4(このスクールで使う取引ソフト)では、多くの業者で1ロット=10万通貨(ドル円なら10万ドル)です。0.1ロットなら1万通貨、0.01ロットなら1,000通貨になります。初心者が最初に触るのは0.01ロットのような小さい単位です。
スプレッド 「買う値段」と「売る値段」の差で、実質的なFX会社の手数料です。取引した瞬間はスプレッド分だけマイナスからスタートする、と覚えておいてください。
レバレッジ 「てこ」という意味で、預けたお金の何倍もの金額を取引できる仕組みです。たとえばレバレッジ100倍なら、1万円の預け金で100万円分の取引ができます。利益も損失も同じ倍率で大きくなるため、便利であると同時に、扱いを間違えると危険な仕組みでもあります。
証拠金 取引をするためにFX会社に預けておくお金です。「必要証拠金」は取引量÷レバレッジで計算され、たとえば150万円分の取引をレバレッジ100倍で行うなら1.5万円です。
ロスカット 含み損が膨らんで証拠金が一定の水準を下回ったとき、FX会社が強制的に取引を終了させる仕組みです。損失の拡大を防ぐ安全装置ですが、「自分の意思と関係なく損失が確定する」ということでもあります。
「1ロット・10pips動いたらいくら?」損益の早見表
損益の計算式はとてもシンプルです。
損益 = 動いたpips × 1pipsあたりの金額(ロット数で決まる)
ドル円で1ロット(10万通貨)を取引している場合、1pips(0.01円)動くと、0.01円×10万通貨=1,000円の損益です。これを基準にすると、次の表になります。
| 取引量 | 1pipsあたり | 10pips動くと | 50pips動くと | 100pips動くと |
|---|---|---|---|---|
| 0.01ロット(1,000通貨) | 10円 | 100円 | 500円 | 1,000円 |
| 0.1ロット(1万通貨) | 100円 | 1,000円 | 5,000円 | 10,000円 |
| 1ロット(10万通貨) | 1,000円 | 10,000円 | 50,000円 | 100,000円 |
※ドル円の例です。他の通貨ペアは為替レートで円換算が変わります。1ロットが何通貨かは業者・口座タイプで異なる場合があるので、実際の口座の仕様を確認してください。
1-1-02.pngこの表を見ると、「同じ10pipsでも、ロットが10倍なら損益も10倍」ということが分かります。EAを動かすときにロット数をいくつにするかは、この表が判断の土台になります。「ロットを上げれば儲かる」のではなく「ロットを上げれば損失も同じだけ大きくなる」と、セットで覚えてください。
つまずきポイント
- 「pips」と「円」がごちゃ混ぜになる: ドル円では1pips=0.01円です。「10pips=0.1円」「100pips=1円」と、区切りの良い数字で覚えると混乱しにくくなります。
- 「レバレッジが高い=儲かる」と思ってしまう: レバレッジは損益の「倍率」であって、勝ちやすさとは無関係です。倍率が高いほど、少しの値動きでロスカットに近づきます。
- ロットの単位を勘違いする: MT4の「1.0」は多くの場合10万通貨で、初心者向けの量ではありません。EAの設定で最初に触るのは「0.01」のような小さい数字です。
- スプレッドを忘れる: 取引した瞬間は必ずスプレッド分マイナスです。EAのバックテスト(第5章)でも、このスプレッドの設定が結果を大きく左右します。
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次は、EAが売買の判断に使う「ローソク足・移動平均線・RSI・ボリンジャーバンド」の4つを、必要最小限だけ学びます。→ 1-2 テクニカル分析の超基礎