この記事でできるようになること
- 「AIでEAを作る」作業の全体の流れを、1枚の図で説明できる
- 自分がやること・AIがやることの分担が分かる
- プログラミング知識の代わりに必要な「ルールを言葉にする力」とは何かが分かる
解説
一言でいうと「日本語で仕様を伝えると、AIがコードを書いてくれる」
EAはMQL4(エムキューエル・フォー)というプログラミング言語で書かれています。以前は、EAを自作するにはこの言語を勉強する必要がありました。これが最大のハードルで、多くの人がここで諦めていました。
今は、ChatGPTのようなAIに「こういうルールで売買するEAを作って」と日本語で伝えると、MQL4のコードを書いてくれます。あなたがやるのは、そのコードをコピーして、MT4付属のエディタ(MetaEditor)に貼り付けて、ボタンを押すだけです。コードを書く必要も、読める必要もありません。
つまり、このスクールでのあなたの役割は「プログラマー」ではなく、「AIというプログラマーに仕事を頼む依頼者」です。
全体の流れ(このスクールの地図)
このスクールで進む道筋を1枚にまとめると、次のようになります。第2章以降は、この図の順番通りに進みます。
1-4-01.pngそれぞれのステップを、誰が何をするかで整理します。
| ステップ | やること | 担当 | 章 |
|---|---|---|---|
| ① 環境を作る | HFMのデモ口座を作り、MT4を入れる | あなた | 第2章 |
| ② 仕様を書く | 「どんなルールで売買するか」を日本語で書く | あなた | 第3章 |
| ③ コードを書く | 仕様をもとにMQL4のコードを書く | AI | 第3章 |
| ④ コンパイル | コードを貼り付けて、動く形(.ex4)に変換する | あなた(ボタンを押すだけ) | 第4章 |
| ⑤ バックテスト | 過去のデータで成績を確認する | あなた(MT4が計算) | 第5章 |
| ⑥ 改善 | 結果をAIに見せて、修正案をもらう | あなた+AI | 第6章 |
| ⑦ デモで試運転 | 本物の相場で、仮想のお金で動かす | あなた | 第7章 |
| ⑧ 少額でリアル | 失っても困らない金額で、本番稼働 | あなた | 第7章 |
こう見ると、あなたがやる作業のほとんどは「ボタンを押す」「結果を見る」「言葉で伝える」の3種類です。難しい部分(コードを書く)はAIに任せます。
AIが得意なこと・苦手なこと
AIは万能ではありません。ここを知っておくと、後でつまずいたときに落ち着いて対処できます。
得意なこと
- 指示された仕様をMQL4のコードにすること
- エラー文を見て、直し方を提案すること
- 分からない用語を、こちらのレベルに合わせて説明すること
苦手なこと・できないこと
- あいまいな指示を正しく汲み取ること(「いい感じのEA作って」では作れません)
- 一発で完璧なコードを書くこと(エラーが出るのは普通です。第4章で直し方を学びます)
- 「このルールが勝てるか」を判断すること(AIは相場の未来を知りません)
特に3つ目は重要です。AIはコードを書く道具であって、勝てるルールを教えてくれる道具ではありません。 「AIが作ったから勝てるはず」という期待は、最初に捨てておいてください。
必要なのは「ルールを言葉にする力」
プログラミング知識は不要ですが、代わりにひとつだけ必要な力があります。それは、自分の売買ルールを、誰が読んでも同じ動作になるくらい具体的に言葉にする力です。
たとえば、こんな指示ではAIは困ります。
上がりそうなときに買って、下がりそうになったら売るEAを作って
「上がりそう」の判断基準がないからです。これを、1-2で学んだ指標を使って言い換えると、
ドル円の1時間足で、5期間の移動平均線が20期間の移動平均線を上に抜けたら0.01ロットで買う。利益が20pipsになったら決済、損失が20pipsになったら損切りする
となります。ここまで具体的なら、AIはコードにできます(数値はあくまで例です)。
これは「曖昧なものを具体的にする練習」であって、プログラミングの練習ではありません。第3章では、この「言葉にする」作業を7つの質問に答えるだけでできるテンプレートを用意しています。
つまずきポイント
- AIの出力をすべて理解しようとして止まる: コードを読む必要はありません。「貼り付けて、コンパイルして、テストする」の作業に集中してください。分からない部分はAIに聞けば説明してくれます。
- 1回のやり取りで完成すると思っている: 実際は「作る→エラー→直す→テスト→改善」を何度も繰り返します。往復は普通のことです。
- AIの回答を鵜呑みにする: AIは自信たっぷりに間違えることがあります。「動くかどうか」はコンパイルとバックテストで確認します。
- どのAIを使えばいいか迷う: このスクールではChatGPTに統一します。他のAIでも同じプロンプトでおおむね代用できますが、記事の手順はChatGPT前提です。
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第1章の最後は、始める前に必ず知っておいてほしいリスクと心構え、そして免責事項です。→ 1-5 始める前に知っておくべきリスクと心構え