AI EA スクール
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カリキュラム 第1章 FXとEAの基礎 EA(自動売買)とは
1-3

EA(自動売買)とは

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この記事でできるようになること

  • EAが「何をするプログラムなのか」を一言で説明できる
  • EAにできること・できないことを区別できる
  • 裁量トレードや市販EAと比べたときの、自作EAのメリット・デメリットが分かる

解説

EAとは「MT4の上で動く、売買ルールのプログラム」です

EAは「Expert Advisor(エキスパートアドバイザー)」の略で、取引ソフトMT4(MetaTrader 4)の上で動くプログラムのことです。日本では「自動売買」「システムトレード」と呼ばれることもあります。

EAがやっていることは、突き詰めると次の3つだけです。

  1. チャートの価格やインジケーターの数値を、常に監視する
  2. あらかじめ決めたルールに合ったら、注文を出す(買う/売る)
  3. あらかじめ決めたルールに合ったら、決済する(利益確定/損切り)

たとえば1-2で見た「短期の移動平均線が長期の移動平均線を上に抜けたら買う。10pips利益が出たら決済する。10pips損したら損切りする」というルールをプログラムにしたものがEAです。あなたが寝ている間も、仕事をしている間も、MT4が起動していればこのルールを黙々と実行し続けます。

EAにできること

  • 24時間、休まずルールを守る: 人間は寝ますが、EAは寝ません。FX市場は平日ほぼ24時間動いているので、これは大きな利点です。
  • 感情に左右されない: 「もう少し待てば戻るかも」と損切りを先延ばしにしたり、「取り返したい」と大きなロットで飛びついたり、人間がやりがちな判断ミスをしません。
  • 同じルールを何年分も一瞬で検証できる: これがEA最大の強みです。「このルールを過去5年間動かしていたらどうなっていたか」を数分で計算できます(バックテスト。第5章で扱います)。
  • 複数の通貨ペアやルールを同時に動かせる: 人間には難しいことですが、EAなら可能です。

EAにできないこと

ここが一番大事なところです。

  • 相場を予測することはできません: EAは「未来を当てるプログラム」ではなく「ルールに合ったら動くプログラム」です。ルールが相場に合っていなければ、ルール通りに負け続けます。
  • ルールにない状況には対応できません: 大きな経済ニュースで相場が急変しても、EAは「そんなことは知らない」という顔でルールを実行します。人間なら「今日は様子を見よう」と判断できる場面でも、止めない限り止まりません。
  • 勝手に賢くなることはありません: 「AI」という言葉から、EAが勝手に学習して強くなると思う方がいますが、このスクールで作るEAは違います。決めたルールを実行するだけの「とても忠実な作業員」です。改善するのはあなたの仕事です(第6章)。
  • PCやMT4が止まれば、EAも止まります: EAはMT4の上で動くので、PCの電源が落ちればそこで終わりです。この対策は第7章で扱います。

裁量トレードとの違い

自分の判断で売買することを「裁量(さいりょう)トレード」と呼びます。EAとの違いを表にすると次のようになります。

裁量トレード EA(自動売買)
判断するのは 自分 プログラム
拘束時間 チャートを見ている時間 ほぼゼロ(監視のみ)
感情の影響 受けやすい 受けない
急変への対応 できる ルールにない限りできない
ルールの検証 難しい(記憶に頼る) バックテストで数値化できる

どちらが優れているという話ではありません。ただ、初心者は「ルールを守れない」「感情で判断がブレる」が最初の壁になりやすいので、EAはその壁を回避できるという意味で相性が良い方法です。

市販EAとの違い:自作なら「中身が分かる・自分で直せる」

EAは購入することもできます。ではなぜ、このスクールでは自分で作るのでしょうか。

市販EAの弱点は「中身が見えない」ことです。 多くの市販EAはコードが暗号化されていて、どんなルールで動いているのか分かりません。すると、

  • 成績が悪くなったとき、原因が分からない
  • 相場が変わっても、自分では直せない
  • 「本当にこのルールで大丈夫か」を自分で検証できない

という状態になります。「勝っているうちはいいが、負け始めると何もできない」のが市販EAの典型的なパターンです。

一方、自作EAならルールは自分で決めたものなので、負けたときに「どこがダメだったか」を考えられます。そして、AIに「ここを直して」と頼めば修正できます。「自分で理解し、自分で直せる」ことが、自作EAの最大の価値です。 派手な成績を出すことではありません。

もちろん、自作にもデメリットはあります。時間がかかること、最初から良い成績が出るとは限らないこと、判断の責任がすべて自分にあることです。この時間と手間を減らすために、このスクールではAIを使います。

つまずきポイント

  • 「EA=ほったらかしで儲かるもの」と思ってしまう: EAはルールを実行するだけで、結果はルール次第です。定期的な監視と改善は必ず必要です。
  • 「AIが作るEA=AIが相場を予測するEA」と混同する: AIが担当するのは「コードを書くこと」だけです。できあがったEAは、決めたルールをただ実行します。
  • 急変時にEAが止まらないことを知らない: 重要な経済指標の発表時など、必要に応じて自分で自動売買をオフにする判断が求められます。
  • 市販EAの実績画面を見て「これを買えばいい」と思う: 過去の実績が良くても中身が分からなければ、悪化したときに手の打ちようがありません。まずは1本、自分で作ってみることをおすすめします。

次の記事

次は、「AIでEAを作る」とは具体的にどんな作業なのか、全体の流れを1枚の図で確認します。→ 1-4 AIでEAを作るとはどういうことか